フェリックス・ガタリ『闘争機械』より
「ぼくが二〇歳で、かなり道に踏み迷っていたとき、僕の目をさましてくれた人がウリだった。ぼくは彼に何度も何度も繰り返しぼくの不安の発作を長々と説明した。でも、彼はそれにそれほど心を動かされなかったようだった。とうとう彼はある日ぼくにむかって次のような禅スタイルの答えをした。「それは君が夜眠る前にベッドのなかでおきるんだね?ところで君はどちら側を下にして眠るのかね?右側だって?じゃあ、今度から左側を下にして眠ってみたらいい!」。
こういうやり方はときに分析的でもあるんだね。からだの向きを変えるだけで十分なんだ。」(102頁)
→ ガタリがウリにされた助言の元ネタはもしかするとデカルト?
デカルトの有名な三つの夢のうち、一つ目の悪夢にうなされた後にデカルトは寝返りを打っている。
「このような妄想を抱きながら彼[デカルト]は目覚めたのであるが、そのときかれは鋭い痛みを感じ、これは彼を誘惑しようとしているなにか邪悪な霊の仕業ではないかと不安になった。すぐに彼は右に寝返りを打った。というのも、彼は眠っていて夢を見たとき、左側を下にしていたからである。」冨田恭彦『デカルト入門講義』(44‐45頁)