読了。
勉強用。
『おそれとおののき』はMPのなかで、キルケゴールの最高傑作であり、速度についての本、知覚しえないものについての本として取り上げられるが、その辺はいまいち捉えられなかった......シンプルに読めばアブラハムをめぐる信仰についての本で、それ自体はおもしろかったけど、どうMP読解に活かせばいいんやろ......
D-GがAOやMPでレヴィ=ストロース(の構造主義)を批判するときにしばしば参照するのがイギリスの人類学者エドマンド・リーチで、この本では家族、出自、姻族などの人類学概念を精査する作業を行いながら、そのなかで「父性」概念を問い直していく。その他、「あ~~~、これか~~、ていうか、これか!?」という発見がいろいろあって勉強になりました。
『古代社会』は以前DG-Labに来ていただいた財津先生がAOを研究するならこれを読まないと!と推してはった本。「家族」や「個人」という概念が歴史のどの時点で政治的に意味のあるものとして浮上してくるかを粛々と追っていく研究書で、かのエンゲルスやマルクスにも影響を与えたとか。記述は長いが、確かにAOを読む上で結構いい本かも。地味だけど。人類学者としては親族関係論のパイオニアのようです。
来年度も人類学に浸ることになりそう。おかげでMP論、一本書けそうかも......