COデザインセンターの紀要(4号)が出ました。

そのなかで「質問をデザインする」という1000字のノートを書きました。

授業や研究会、講演、イベントなどで質問が出てきにくい現象にしばしば出くわしますが、質問は確かに創造力がいるし無知をさらすリスクも高いので、結構負担の大きな行為です。訓練する機会もないですし。とはいえ質問は何事かを理解したり、状況を変化させたり、誰かをアシストしたりするのに非常に重要な行為なので、誰であれうまく使えるようになってほしいなと思います(私もそうなりたいです。よく「質問が粗い」と文句をいわれます)。

そんなことを考えつつ、「良い質問」を焦点にしてひとつアイデアを書いたものです。そのうちネット上で読めるようになると思います。ご関心のある方はぜひご笑覧ください。

f:id:entre-sol:20190306211917j:plain

質問を作るワークショップも実験的に作ってみました。二回ほど授業で試してみましたが、その後を追跡していないので効果があったのかどうかはわかりませんが……

 

そのワークショップで学生から「質問に良いも悪いもないと思います。質問に良し悪しがあるなんていわれたら(怖くて)もう質問ができません!」といわれました。何に価値があるのかを教えるのも教員の仕事だと思っていましたが、なかなか厄介ですね……何か良い方法はないかと思い、次の本を読んでみました。

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

 

質問づくりを授業に取り入れるという私に先行する試みを紹介した本ですが、ざっくりいうと「質問の良し悪しを教員が評価するのではなく、学生たちにブレスト的に質問をたくさん出させて、そこから目的に合わせて自分たちで優先順位をつけてもらうようにする」という方法を取っているようです。ん~~~、と思うところもあるけど今度試してみようかな。

 

次はこれを読みます。この人も質問することの重要性を説いたようです。

被抑圧者の教育学―新訳

被抑圧者の教育学―新訳

 

 これらをどうドゥルーズのいう〈問いと問題の弁証法〉と結びつけられるかが実践的な課題です。